腐女子解体新書

腐女子による腐女子のための腐女子考察

昔のJUNE作品がやたら暗かった件について

昔のJUNE掲載の小説って、やたら暗くて陰湿な話が多かった気がします。両思いものなんてついぞ見かけませんでした。基本レイプばっかで、ずるずるってそっちの世界に引きずりこまれてく系の話が圧倒的に多かった。

だから、BL雑誌がどんどん創刊されて、ラブいBLが主流になった時は軽くカルチャーショックを受けました。

私の知ってるホモはこんなに明るくなかった!

日本が明治維新までホモに寛容な文化だったのは有名ですが、ヨーロッパもキリスト教が支配するまでは、ホモが当たり前の社会だったわけで、と言っても、えらい昔の話になりますが、遡ることギリシア・ローマ時代になります。プラトニックの語源にもなってるプラトンっていう哲学者がいますが、ソクラテスといろんな人との対話を集めた哲学書を出してて、そこでは恋愛相談にきた男の子の相手が男であることが当然で、ソクラテスも普通に相談に乗ってるので、同性愛がごく当たり前のことだったと分かります。

キリスト教が同性愛を禁じ、日本が近代化の為に同性愛を禁じたせいで、同性愛そのものが社会的タブーとされただけで、教義や風潮さえなければ、同性愛者はすごい数になってたんじゃないかと思います。
同性愛を禁忌とし背徳と見なしているのは、「社会」という枠組みの掟でしかなく、同性愛=タブーと思いこまされてるだけに過ぎない。昔のJUNEが暗かったのは、社会イメージを利用した故の「暗さ」であり、実際に同性愛を暗く書かなければならない理由なんてどこにもなかった。

作品の暗い・明るいは主観でしかない気もしますが、自分が判断材料の一つとしているのは、登場人物たちのコミュニケーションの取れ具合です。ツーカーな関係ほど明るい作品とみなします。逆に、すれ違い続ける(通じない、届かない)作品は暗いなって判断することが多いですかね…。